〜宇宙開発の名誉より、社会貢献を選んだ男〜
ETCシステム全体の設計に携わり、日本に先駆けて
海外で実用化したETCシステムの開発秘話と
三菱重工製ETC車載器の優位性について語る。

ETC車載器の開発秘話


路側システムと一体となった車載器の開発


---それでは次に今回弊社で販売するETC車載器「MOBE-100」についてお聞きしたいと思います。コンシューマー向けの製品ということで特に気を使った点は?

ダッシュボードの上に設置するものですから、運転する際、視野の妨げにならないよう、目立たず、スッキリ、スマートな形状と、低価格で提供することを重視しました。

---御社では路側システムについてもリーディングカンパニーとしての実績がありますが、ETCの全てに関わることによって生じるメリットは?

いステム全体の調和というか、相性を十分に検証して開発できることでしょうか。例えば路側アンテナの高さは5メートルとなっていますがきちんとした秘密があるのですよ。

---具体的には?

テストの結果、その高さだと電波の受信状態が一番良好だったからです。そのように路側のことも熟知していれば車載器についても最良の品質が追求しやすくなります。MOBE-100の内蔵アンテナは10度の角度で設置していますが、これもETCシステム全体との相性を考慮した結果です。

---MOBE-100をご購入されたお客様に設置について開発者からのアドバイスをいただければありがたいのですが。

ベストの 通信状態を確保するためにできるだけダッシュボードの真中に設置していただくのが好ましいですね。またカーナビゲーションとは15cm以上離していただきたいと思います。なぜならETCのアンテナ感度がきわめて高く、カーナビゲーションのGPS波を先に感知した結果カーナビゲーションが作動しない場合があります。

---先日配信されたニュースではゲート通過時に開閉バーが開かず衝突するトラブルが一日平均で1.1件発生していると報告されています。その辺についてはいかがでしょうか?

やはり設置状態にもよるのですが、一番多い原因はお客様のETCカードの入れ忘れですから、お客様には利用前にETCカードを確実に入れていただきたいと思います。また、車載器には通信不良が起こらないよう、いろいろ工夫がされています。例えば、路側アンテナと最初の交信に失敗するとリトライする機能があるのですが、わずか3mの間で何回できると思いますか?

---そう〜ん、ほんの数回のような気がしますが。

60kmで走行した場合でも約100回のリトライが可能です。また、弊社では神戸造船所二見工場内に日本最大のITSテストコースを作り安全性の徹底追求を行っていますが、そこでのテストにおいては60kmで走行しても全く問題なく通信ができました。

---60kmですか!

もちろん実際安全に通過していただくためには20km程度の走行をお願いします。逆に言えば、私どもの製品はあらゆるケースを想定して開発していますので、お客様に安心してお使いいただけるとお約束いたします。

ETC版プロジェクト-X

熱心に開発秘話を語る東條氏

構成・編集:稲垣淳一 企画:米内勝雅



 


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